各位
生まれて初めてのゴルフ場です、わくわく感なんて全然なくて、ただ不安と緊張だけでした。
クラブハウスで受付を済ませて佐々木さんとY君ともう一人わが社の職員4人でいざコースへと出ました。
ちなみにゴルフを3人で予約すると、たまにフリーで一人でゴルフ場に来ている人が4人目として入ってくることがあります。
したがってゴルフで始めてコースにでる人がいる場合は4人での申し込みは必須です。
一人でゴルフ場に来る人は上手い人ですから、3人でコースの予約をして、ゴルフ場で受付をすると、もう一人入れても良いですかと聞かれ、まず断れないので了承すると、ゴルフの上手い他人が1人加わるわけです。これ初心者の頃は結構緊張するものです。
自分の腕も上達しスコアが百を切るくらいになると、知らない他人が混じってもそんなに緊張しなくなります。
私の最初のデビューは4人で申し込んだので、そういう心配はありませんでした。
一番ホールの最初のショットの場所は何と後の組の人達が順番待ちで20~30人くらいがギャラリーになって見ているんです。
ひょえー、みんなが見てる前でドライバーを打つなんて知らなかった。ますます緊張してきました。
とうとう、私たちの順番が来ました。最初に佐々木さんが打ち、フェアウエイのど真ん中に見事に飛んでいきました。
次が私の番です、初めてのコースの初打席です。落ち着け落ち着けと心を静めて、テイクバックして、振りぬきました。
何と空振りでした、みんなが見てる前での私の記念すべき第一打は空振りでした。
みんなが見ているので、とにかく恥ずかしくて、すぐに第二打を打ちました。
玉の上の方に当たりゴロゴロと30ヤードくらい転がっただけです。とにかくみんなの前を早く離れたかったのをよく覚えています。
Y君の第一打はよく覚えていません、4人が打ち終わったら走って前に行きます。
ここから先は詳しくは覚えていませんが、まともな当たりなんてほとんどなかったと思います。ゴロで前に転がるのは良いほうなんです、打った後にぐんぐんと右に行きコースから離れていく、スライスが多かったですね、ゴルフボールを探しにいっても見つからず、ロストボールとして新しく持ってきたゴルフを使います。コースから外れて玉を探してコースに戻るので時間がかかり、後の組の迷惑になるので、とにかく走り続けてました。
やっとのことでグリーンまで来ても、強く打ちすぎてグリーンの逆側に落ちてしまい、そこからまた強く打ってグリーンからこぼれる。
やっとグリーンでパターで寄せても中々入らない、佐々木さんも私やY君がホールの1メートルくらいまできたらOKを出して次に進みました。
スコアーなんていくつ打ったかわかりません。
ゴルフ場は9コース回ると一旦クラブハウスに戻り昼食を取ります。ゴルフ場の昼食はどこも結構美味しいんですよ、ただし少し高いんですよ。
午前中に半分回って気持ちは少し落ち着いてきましが、スコアは散々でした。
午後の最初のホールもクラブハウスから出るので、またギャラリーが多い中で打つことになります。このあたりの記憶は曖昧ではっきり覚えていません。
とにかく午後も打った球は右へ右へと飛んでいき、ひたすら走って玉を探しました。
何とか18ホールを回り切ったきった時は安堵しました。
やっとこすっとこ、ふらふらになって戻ってきたというところです。
確か150~170打くらいは打っていたと思います。厳密にやったら200打くらい打っていたかもしれません。
さんざんなゴルフデビューとなりました。とにかく走れ走れでまともにフェアウエイを歩いてることなんてなかったんですから。
そんな大変なデビューだったのに、ゴルフを嫌いになるどころかゴルフが好きになってしまうんだから不思議ですよね。
そこが多くの人を虜にしてしまうゴルフの魅力なんでしょうね。
コースにでて4~5回目くらいまでは、私たちの動きが遅いので後ろの組から打ち込まれたり、すれ違う時に「もっと早く回ってくれよ」とクレームを言われたこともありました。
がらの悪い連中からのクレームは少しビビりましたが、楽しさの方が断然勝っていました。
季節も良く、広々とした中で緑に囲まれているだけで気持ち良かったんですかねえ、ゴルフをしていなくても、そのコースを歩くだけで楽しかったのかもしれません。
アウトとインを最短で歩いても7キロはあると思います。私の場合は右に左にと走り回っていたから、三倍くらい多く歩くと言うか走っていたと思います。
ゴルフ場には必ず大浴場があるんです、林間コースのゴルフ場などでは温泉の場合もあります。スポーツで汗を流した後の大浴場は気持ちがいいんですよ。
クラブハウスはどこのゴルフ場も綺麗で一流のホテルのような雰囲気があります。またレストランも大浴場も更衣室もすごく清潔で綺麗でした。
コンペなどの場合はその後でクラブハウス内で軽く飲み会となります。
こういう一連の流れがゴルフを好きにさせるのかもしれませんね。
Y君はどうかと言うと私よりもかなりゴルフが好きになり、この後ゴルフにのめり込んでいきましたね。彼は生涯の趣味に出会えたんだと思いますよ。
彼は定年前にわが社を辞めた後、今ゴルフ場で働いています。
私との出会いが彼の人生を変えています。良かったのかどうかはわかりませんが。
でもY君は体が動く限りゴルフは続けると思います。
続く