かつて大学スポーツでスタンドを超満員させるものはラグビーの早明戦、国立劇場を超満員にして、純粋にラグビーの試合そのもの勝ち負けにこだわった伝統の一戦でこの二校で優勝を争っていました。
そして、もう一つが早慶戦です。
早慶戦という言葉はもう死語になりつつあるかもしれません。一般的には神宮球場で行われる六大学野球の中の早稲田対慶應の試合の事です。
最近の早慶戦は観客数2万5千人くらいだそうです。
私が大学生の頃は5万人で球場は満員でした。
早慶戦はプラチナチケットでクラスで割り当てられた一人一枚のチケットをまず確保します。しかし、各サークルは多くの女子大生が入っていますので、その分もチケットを確保しなくてはなりません。
各サークルにとって春と秋の早慶戦は年中行事として定着していますので、チケット確保は毎回、大変でした。
野球の内容はどうでもいいんです、とにかく応援合戦が楽しみでいくようなものです。
早稲田の方は紙で作った角帽が渡されます、慶應は紙で作った三角帽です。
試合が終わっても手に持っている帽子で早稲田なのか慶應なのか一目でわかります。
早慶戦は言わばお祭りなんです、優勝がかかってない4位、5位の争いであっても早慶戦はスタンドが常に超満員になったんです。
試合日程も早慶戦が必ず最後のカードとして組まれており、NHKもなぜか未だに早慶戦を放映しています。
私の場合は早実だったので高校1年の時に学年全員で早慶戦を見る事になっていましたから早慶戦観戦デビューは早かったということです。
毎年、春と秋の早慶戦を見ていると慶應の校歌から、応援歌、若き血まで覚えてしまいます。
早慶戦の説明はもうわかったよって、はいはい。
本題に入っていきます。早慶戦が終わると慶應の学生は銀座方面に流れていきます。
早稲田の学生は新宿歌舞伎町へと流れ込んでいきます。早慶戦が終わった後の歌舞伎町は紙で出来た早稲田の角帽を持った学生で溢れます。
早稲田の学生は勝とうが負けようが関係なく歌舞伎町に行きます。では、他の大学はどうだったのか。わかっているのは明治大学です。明治の学生は優勝するとやはり歌舞伎町に流れ込んでくるのです。しかも、早慶戦は必ずリーグ戦の最後に組まれているので、早慶戦終了をもって明治の優勝を確定させるので、同じ日に早稲田の学生と明治の学生が歌舞伎町に集まってくるわけです。
歌舞伎町のど真ん中、コマ劇場の前(現在はトー横広場)では一次会が終わり酒に酔った早稲田の学生がそこに集まり校歌を歌ったりと、早稲田の自由広場の様相を呈してきます。
しかし、明治が優勝した時はそこに酔った明治の学生も流れ込んできて、そこらじゅうで小競り合いなどが起こり、かなりやばい状況になっていきます。
コマ劇場前広場は早稲田と明治の学生で埋め尽くされます。
すると、これまた、どこからか大量の警察官が現れてロープで早稲田と明治を分けて間に警察官が入ります。
明治の学生が大合唱をします「早稲田の校歌をもじって♪バカだ、バカだ、バカだ、バカだ♪」早稲田をバカにする定番の歌です。
慶應の場合は応援歌をもじって♪低能、低能、三田の色魔、低能♪
各大学ごとに、定番の野次り方があります。
では明治大学を野次る時は明治製菓のチィコレートのCMをもじって「♪ちょっと足りない、ちょっと足りない、足りないのは明治♪」とやり返します。
このちょっと足りないの歌がが明治の学生を大いに刺激します、明治の学生の大半は校風の同じ早稲田を大体、受けていますから、あと少しで涙を呑んで明治にいき、早稲田の学生からこの大合唱をされると怒りに火がつきます。
警官がいるのにお互いのエネルギーがそこを突破して、殴り合いになったりします。私は後ろの方の安全地帯でサークルの連中と一緒に事の成り行きをみていたら、何とビール瓶が明治の側から結構投げ込まれました、うちのサークルは無事でしたが近くの学生であたった者もいて殺気立ってましたね。
これ以上いると危ないのでうちらは、コマ劇場の前から撤退して解散しました。
明治が優勝した時の歌舞伎町がいつも、揉めていたのかは、わかりません。
では、明治がいない通常の時はどうなっているのかと言いますと、早稲田の学生だけでコマ劇場前の広場は埋め尽くされます。そして先ほど書いたように大勢で校歌や応援歌を肩を組んで歌ったり、かなり酔った奴が電柱に上り電灯を割る奴などもいます。
この広場の真ん中には人工の噴水がある池があって、サークルごとに仲間を池に放り込むんです。でもこれはサークルごとに決まりがあって、放り込まれた学生は大体の場合着替えを持っているんです。
忘れもしません、大学1年の秋の早慶戦終了後、歌舞伎町で飲んだあと次々に池に落とされる学生を見ていた時です、私の体がふわっと浮いて、サークルのみんなに担がれそのまま池に投げられました。いやーまいりました。まずメガネのレンズが割れたこと。そもそも私のサークルは池に落とさないから私は着替えなんか持ってなかったんです。
先輩が私の仲間達にそっと大〇を池に落とせと命令したそうです、みんなその場の、のりであっという間に私は池の中です。
全身ずぶぬれのまま、新宿駅から神田駅まで中央線に乗って家に帰りました。みんなジロジロ見て近づかないですよ、私も座ったら椅子が濡れるから立ったままですが、私のまわりは水たまり、髪から靴まで濡れてますからね。水もしたたる良い男としておきますかね。