各位
今回は詐欺の話の中で、これは少し焦る気持ちがわかるというものがあります。
私の知り合いで実際にあった話です。
まずは友達Aの昔話です。Aは奥さんと子供二人の四人家族でした。その日は奥さんと子供達だけで出かけており、Aさんは家で解放感にひたっていたそうです。ゴロゴロしたりテレビを見たり、そしてパソコンを開いたそうです。普段はパソコンであっち系は全く見たことがなかったそうです。今日は自分以外、家族みんな出かけているので初めてどんなものか少しだけ見てみようと思って、その手のサイトに入った瞬間、画面が固まり大きく警告が出て、ここに連絡してくださいと書いてあったそうです。Aさんは焦って、いろいろキーボードをたたくんですが、その画面は消えなくて、電源切って、また付けても最初にその画面になったそうです。その固まった画面は一目でそっち系だとわかる画面だったそうです。
Aさんも、そこに書いてあるところに連絡するとヤバそうだと言うことは直感でわかったので連絡はしなかったんですが、時間だけは過ぎていくので、このままだと家族が帰ってきてしまう。そうなると奥さんや娘さんにそんなサイトを見にいったことがバレてしまうと、かなり焦ったそうです。
そこでAは友達でパソコンに詳しいNさんに連絡して事の顛末をはなして、何とかしてほしいと頼んだそうです。
Nさんの適格な指示で何とか元の状態に戻り、ほっとしたそうです。
この焦る心境はよくわかります。もし家族が帰ってきたら、妻や娘にはいやらしいと思われてしまい、妻にはあきれられ娘は口もきかなくなってしまうかもしれません。
想像しただけで焦りが伝わります。普段、そういうのを見ていない人ほど何がヤバいのかわからなくて簡単に罠にはまってしまうんだと思います。
もう一人は知り合いBの話です。
昼休みに一人で喫茶店でスマホをいじっていたそうです。その席は一番奥だったので誰からもスマホを覗かれる心配がなかったので、やはり初めてちょっとそういうものも見てみようかとスケベ心が顔を出し見に行ったそうです。するとAさん同様にすぐにスマホの画面が固まってしまい何も操作できない状態になったそうです。
これにはBもあわてたそうです。スマホの画面にはやはり解除するには、連絡先だったか次に進むような画面があったそうです。
Bも電源を切って再起動したりとか、いろいろためしたけれど、その画面は一向に消えなかったそうです。
ただしBも画面の指示に従い、この先に進むとヤバいと思い、恥を忍んでドコモショップに行きこの固まった画面を直して欲しいと言ったそうです。
すると店員はうちでは何も対応できないので自分で何とかしてくださいと言われたそうです。アイフォンだったので特にそうだったのかもしれません。
Bは自分で何とかするには、どこに連絡すればいいのか聞いたら、ドコモのどちらかの部署を教えてくれて電話番号も教えてくれたので後は自分で対応してと言われたそうです。
Bは電話をしながらスマホの操作を出来ないので店の電話を貸して欲しいと頼んだそうそうです。最初は貸せないと言われたそうですが押し問答の末、何とか電話を貸してもらい、言われた場所に電話をして、解除方法を聞きながら何とか固まった画面が解除できたと言っていました。そうとう焦ったと言っていました。
ショップに行くのは恥ずかしかったけど、そんなの構ってられない、そのままじゃスマホが使えなかったんだからとのことでした。
この二人のパソコンとスマホの事件ですが、二人ともそういうものは、ネットではほとんど見たことがなかったが、つい出来心で見に行っていしまったら何も見ないうちに画面が固まり、警告のような表示が大きくでていたとのことです。
どちらも10年以上前なので詳しくは覚えていないけど、とにかく焦って少しパニックになったと言っています。いつもは冷静な連中があわててパニックになるんです。
だから、今でも若い男性から高齢の男性までが、簡単に騙されてしまうんだと思います。
高齢の人なら、子供や孫にいい歳をして、そんなの見てるんじゃないよと言われたでしょうし、そのパソコンやスマホを店に持っていくのも恥ずかしいでしょう。
しかも今はパソコンから大音量のブザーが鳴りっぱなしなるとも言われています。
そんな音がながれたら余計、あせるでしょうね。
みんな恥ずかしいから、人に相談したりできなくて、画面に出ている連絡先にアクセスしてしまうんです。
この男心を利用した詐欺は、怖いですね。AやBのように知り合いに連絡するとか、ドコモなど契約している通信会社やアップル社に連絡するとか、ネットで対処方法を調べるとかあるんですが、高齢者の場合は画面の実行キーなどを押してしまうんでしょうね。
この心理状況、すごくわかるんです。
私が高校時代に家の人がみんな出かけている時に、VHSのそっち系のテープをビデオレコダーに入れて、見ていたんですが、見た後VHSテープを出そうとしたんですが、出ないんです。焦りました、これを出さないと家の人が帰ってきてしまうし。電気屋に修理をしてもらっても、直った時にそのテープが出てくるわけです。
とにかく、そのビデオテープが入ったままでの修理は恥ずかしくて絶対に出来ないと焦っていました。家族が帰ってくる前に絶対にテープを出さねばと必死でした。
これはたとえ、機械が壊れてもテープを取り出さないとヤバいと思い、工具なども使い、かなり荒っぽくテープを引っ張りだしました。その結果、一部破損しました。
テープを取り出した後で、私はすぐにそのレコダーを持って石丸電機に行き修理を依頼しました。大した故障ではなく、私が壊した部分も大丈夫でした。家の人にはレコーダーが壊れたので修理に持って行ったといいました。
多分、警告が突然パソコンやスマホに出た人も高校生だった私と同じ気持ちだったんでしょう。だから、わかるんですよ恥ずかしいから、絶対にばれたくないと焦って早く何とかしたい。と思うんです。
高齢者も金で解決するなら早く解決したいと思うんでしょうね。
ここはプライドも見栄も捨てて、知り合いに助けてもらうか、各自治体の消費者生活センターなどに相談するのが一番です。
詐欺は相手に心理状態を研究しつくしているので、厄介です。
やはり君子危うきに近寄らずなんですが、いくつになっても男のすけべ心も消えないもんですね。