ムットン調査団250、モデルガン

各位

今回も小学生の時に流行ったものの話です。

小学6年生の時にモデルガンが急速に流行ったんです。

クラスの男子は多分、全員持っていたと思います。値段も結構高かったと思います。

自分の小遣いでは到底買えるような金額ではないので、みんな親に買ってもらいます。

御徒町にあるモデルガンショップで買いました。私が買ったモデルガンはアメリカの警察官が使用しているタイプのものです。

友達はみんな、それぞれ好きなタイプのモデルガンを買っていました。

ルパン3世が使っているワルサP38や、西部劇でよく見る弾倉が回転する回転銃などさまざまです。

モデルガンを触ったことがない人は、おもちゃの銃を連想しますよね。

一度持てばわかりますが当時のモデルガンは実物と形も重さも作りも同じだったんです。

すごい重さですよ鉄の塊ですから。あのモデルガンで頭をなぐられたら死ぬかもしれません。なんせ鉄の塊ですから鉄アレイで殴られるようなものです。

安全装置も本物同様ついています。

マガジン(弾倉)も着脱式で弾は10発くらいこめられます。弾も実物大の大きさで結構重たい玉です。本物の弾は火薬は弾の中に入っているんですが、モデルガンの場合は弾の先端に火薬を詰める場所があり、その部分に丸い形の火薬を詰めます。火薬は別売で箱で買います。

火薬を詰めた弾を10発くらい弾倉にいれて打つわけですが、当たり前ですが弾は飛び出しません。

万が一にも、弾が飛び出さないように銃口の先端が少しだけ閉ざされています。

銃を撃った瞬間は火薬が破裂しますのでかなり大きな音がでます。

通常は弾には火薬はを一つしか詰めませんがより大きな音を出したい時は二つ詰めることもありました。使用上の注意では危ないので火薬は一つしか詰めないようにと注意書きがあった気がします。

火薬が爆発する音としては運動会の発射ピストルなどを思い出してもらえばわかると思います。

子ども達が集まって銃を撃ち合ったわけですから、火薬の爆発音が連続して響いていたわけです。神田の街中で撃ち合っていたけど、特に怒られたり、苦情がきた記憶もありませんでした。何事にも大らかな時代だったんでしょう。

一発撃ったあとでスライドを手前に引くと、打ち終わった弾が銃身の横から飛び出してきます。本物のと同じ作りになっています。

弾は火薬を詰めて何度でも使えるので飛び出した弾もすぐに拾います。弾も本物と同じ形をしており値段もそれなりに高いんです。

そんな危ない遊びがよく流行り続いたと思うでしょう。

そうなんです、やはり当時、社会問題になったのです。

まず、銃の安全性の問題です。運動会のピストルは火薬を外から叩く単純な作りですが、モデルガンは弾の中に火薬をつめ銃の内部で爆発させます。

そのため、銃が暴発することがあるみたいで、子供の事故が度々ニュースになりました。ひどいケースでは指が暴発で取れたとニュースでやっていたのを覚えています。

子ども達が怪我するケースが度々起こるので当然、何とかするべきだと社会問題になっていきました。

それともう一つ、大きな問題が起こってきたのです。改造拳銃です、本物と同じ作りで作っていますから少し改造すると簡単に本物の拳銃になってしまうのです。

モデルガンを改造した銃での発砲事件も起こり死者もでてきました。銀行強盗や暴力団などの撃ち合いでも使用されたりしました。

このような状況のもとモデルガンを持っているものは銃身の上の部分を白いペンキで塗るようにとなりました。その頃はみんなモデルガンで遊ぶのをやめていたので、白ペンキなど塗らずにそのままにしました。

次は新しく売るモデルガンは黒色にしないで金色のような色に変えて、その次には改造しても本物の拳銃にはならない作りに変更されました。さらに私達の時代に購入したモデルガンは所持してはいけないに変わりました。

その規制がいつ頃だったのかは覚えていません。

中学時代に友達にモデルガンを持っていると話すと、頼むから譲ってくれと何人も言われましたが全て断りました。

今ではあのモデルガンがどうなっているのか、さっぱりわかりません。

それにしても、危ないものが小学生の中で流行ったものです。全国で流行ったのかは、わかりませんが東京では間違いなくはやりました。

火薬を使って遊ぶなんて危険ですよね、小学生のうちからそんな危険な火遊びをしたら駄目ですよね。大人になったら火遊びはいいのかって、それは大人なんですから各自の大人の判断で考えてください。