ムットン調査団249、詐欺ではないけれど

各位

今回の話は2つしますが、どちらも詐欺とは言えませんが、まあいらないものを高額で買わせられるので詐欺的な感じがします。

最初は英会話教材の話です。これは知り合いが若い時に数十万支払って、家に大量の教材が届いたが一回も見なかったという話しです。正確な金額は覚えていないけど若い時だったので、その出費はかなり痛かったそうです。

どのような教材だったかはわかりませんが、当時英会話など、やるつもりは全くなかったのに断れないような状況に追い込まれて契約をしてしまったそうです。言葉たくみに誘導して、断れないようにするのはやはり問題だと思います。

今だったらクーリングオフで契約を解除できたでしょう。

英会話の勧誘は私にも若い頃にしょっちゅう電話があったのは前に書いた通りです。

私の場合は暇つぶしにどのくらいすごい勧誘なのかを試してみましたが、前に書いた程度でした。でも自分の身近でその英会話の教材を高額で買わされた人がいたんですよ。

私が聞いた時には、その契約はもう10年以上前の話で、教材は邪魔なので全て捨てたそうです。

大抵の人はこうなります。真剣に学びたいなら大手の会社でみんなに認知されている英会話教室に通うのが無難なんでしょうね。

最近は英会話教材の押し売りは、あまり聞かなくなりましたね。

次の話は資格教材、この話はよく覚えています。私がすでに公務員になっていた時です。

親戚の家に遊びに行った時に、すでに社会人となって働いていた親戚の男性が、今度、資格を取るために勉強すると言うのです。

彼のことはよく知っていたので理容師や美容師の資格とか、または調理師の資格とか、そんな資格を取るのかと思ったら、なんと行政書士の資格だと言うのです。

聞かされた瞬間にあちゃーと思いました。

若い彼は行政書士の資格を取るための教材をどっさり買わされていたんです。

分厚い本が20冊くらいありました、実際に本の山を見ましたから。本を積み上げると胸の高さくらいまである、すごい量の本です。

金額は20万以上を支払ったそうです。すでにクーリングオフの期間は過ぎていました。

当の本人は、その時点では行政書士の資格を取るんだと意気込んでいたので、無理やり契約を迫られたとは言えない状況でした。ただ本人は自分から行政書士の資格を取りたかったのではなくて、勧誘にあって初めて行政書士という資格を知っただけなのです。そこでこの資格がどんなに素晴らしいものなのかを聞かされ、そのためにこれらの本を買って勉強すれば、その行政書士に簡単になれるような話を聞かされたそうです。この契約がまだ破棄できるならすぐにでもそうさせたいのですが手遅れでした。

まあ手元には法律関係の新品の本が山ほどあるわけです、もしかしたら勉強するかもしれないので。はなから意欲をそぐわけにはいかなかったので、「あんたは、こんな本絶対に読まない」とは言えませんでした。

でも彼は勉強が嫌いだったので中学、高校とほとんど勉強はしていなかったと思います、だから彼がその行政書士の本は絶対に読まないだろうという確信が私にはありました。

彼が言うには、頑張ってこの資格を取れば将来とてもお金になるような、バラ色の話をきかされたみたいです。

彼の場合は相手の話を聞いて、前のめり気味で契約した感じでした。いいカモでした。

話を聞かされている時は、よし勉強するぞという気持ちになるんでしょう。

英会話教材と同じで家に大量の教材が届くと我に返り、勉強大嫌い人間である本当の自分に戻るんです。

それでも大金はたいて買った本ですから、すぐには捨てられない。でも大量にあるからいつでも自分にの目にその本の山が飛び込んできて、後悔するわけです。

相手をその瞬間だけ、その気にさせて契約するんですから詐欺的ですよね。

そもそも、この資格、我々は何もしなくても取れてしまう資格です。

だから彼には「我々、行政職の公務員は17年間公務員をやれば誰でも行政書士になれてしまうので、あまり大した資格じゃないよ」とは言えませんでした。

ただし、試験を受けて行政書士の資格を取る場合は何も知識がない人が一から勉強をした場合には結構難しくて受かりません。

司法試験や司法書士を目指している人なら、簡単に合格できる試験だと思います。

いずれにせよ行政書士の資格だけで飯が食えるなら多くの公務員が行政書士になっているでしょう。

もちろん行政書士の資格だけで数千万円稼いでいる人はいます。それは商売の才覚があるからです。今はネットの時代なので相続の仕方がわからいと検索すると、弁護士、司法書士、税理士、行政書士が入り乱れて広告をだしています。知らない人から見ればどれも似たような名前ですから、安くやってくれる人が一番です。ネットをうまく使いこなせば行政書士でも食べていけるかもしれません。私が若いころは運転免許証の更新をする時に試験場の近くにたくさんの代書屋や店を構えており、その店で書類を整えてもらっていました。その代書屋がまさに行政書士だったので、全国の運転免許試験場の近くには多くの行政書士が店を構えていました。したがって昔の行政書士は運転免許場の近くに店を構えている人だけが食べていけるイメージだったのですが、今はもうそんな店ないですからね。

話がそれましたが親戚の青年は勉強は全くやらないタイプだったので想像通り、こちらも手付かずの本が数年後にごみとして捨てられました。

英会話の教材や行政書士の資格を取るための本がほとんど使われずに捨てられたわけです。

この勧誘で届いた教材で真剣に勉強して英語がベラベラに話せるようになったり、行政書士の資格を取れた人はいたんだろうか。

そもし、それなりの人数が合格しているなら立派な教材なのかもしれません。そのへんがわからないので詐欺とは言い切れないのです。

それでも全てに言えることですが、最初に話を聞いたその場で契約は絶対にしては駄目だと言うことです。

それを強引に契約に持ち込もうとするならやはり、怪しいと言うことでしょう。

必要なのは断わる勇気を持つということなんでしょう。

それが一番重要なのですが、一番難しいんですよね。困りましたね。

でも断る勇気をもたないと、あらゆる詐欺のカモになってしまいます。