ムットン調査団181(63、中学で弁当を忘れた時)

梅雨なので雨の日が続いています、子供の頃学校でこの時期に雨が降らないと稲が育たなくなりお米が出来なくなるので、雨が必要なんだと教えられた気がします。梅雨に入り雨が続くとそのことを思い出します。あー今日も雨か嫌だなあ、でも今、雨が降らないとお米が出来なくなるから、しかたないと自分に独り言をたまに言っています。あと我々が子供の頃は雨に濡れると放射能に汚染されるとよく言われていました、特に頭は直接雨が当たり濡れるので、濡らさないようにするのが良いと子供同士で言っていたように記憶している。大人になった頃には誰もそんな事は言っていなかった。多分1963年に大気圏内の核実験が禁止されるまでの間、世界中で大気圏内や海の中などで核実験が行われていたので、その影響により雨に放射能が含まれていると言われていたんだと思う。実際はどうだったのか、ただの噂話だったのかはわからない。

今回は雨の話をするのではありませんよ、中学時代の弁当を忘れた時の話です。

各位

皆さん中学の時は給食でしたか?

私は小学校は給食でしたが、中学からは弁当でした。弁当がない時は朝、授業が始まる前に購買部にいきパンの予約をして、昼にパンを受け取りに行くという決まりになっていました。

しかしですよ、毎日弁当を持っていくのが習慣になっているので朝、親からパン代をもらっても学校に着いたら注文するのを忘れることがあるんです。

パンの受付は朝の短い時間だけなので、最初の授業が始まった時に気づいても後の祭りです。食べ盛りの中学生が昼抜きというのはきついですよ。

私もパンの注文を忘れて、昼抜きも経験しました、昼抜きの午後は腹減り地獄です。

パンの注文は、たまに忘れたので、これは何とかせにゃ午後は持たない。

そうです、学校の外に出て何としても食料を調達する必要があったのです。

中学の正門は今も残っている体育館棟の下にある場所でよく目立つ場所にあります。

ここから出ていくと一発で見つかる。校庭の周りの塀は職員室からもよく見えるし、校庭にいる大勢の生徒からも丸見えです。

となると、残る場所は校舎棟にそってある塀しかありません、ちなみに校舎棟の場所ですが中学の玄関を通りすぎて校庭にでたら校庭の右側は全部校舎棟でした、ここに800名程の生徒が入っていました。校舎棟の校庭側に教室や職員室が配置されており、逆側は廊下です。一階の廊下にはガラス窓があり塀はまじかにありよく見えました。ただし、校舎の一番隅で廊下からはよく見ない唯一のポイントを発見したんです。

次にパンの注文を忘れた日が大脱走の決行の日です、この脱走はまた戻ってこなくてはならないので、出る時と入る時で見つかる危険は二倍になります。

そして決行の日が来ました。

校舎と塀の間に潜り込み中腰で見つからないように決めていたポイントまで移動、一気に塀を乗り越えて道にでる。塀の高さはたいして高くなく簡単に超えられる高さだったと思います。

まずは第一関門突破です。

道に出たものの、この時代はコンビニなんてありません、食堂みたいな所に入ったら通報されそうで、とにかく駅周辺で短時間で食べ物を売っている店を探さなければなりません、なかなか見つからなくて、焦っていましたが、やっと見つけました。第2関門クリアです

名前も場所もよく覚えていませんが持ち帰り専門のハンバーガー屋があったんです、そのハンバーガーは銀紙に包まれていたのだけは覚えています。

早く戻らないと誰かに通報されます、出た時の順路を逆に戻ります、校舎横の塀を乗り越える時、出ていく時より緊張します。誰もいない、そのまま中腰で走って塀と校舎の間を抜ける、ここまでくれば安心です、最終関門クリアです。

あとはゆっくり歩いて無事自分の教室までたどり着きました。ミッション成功です。

ついでに言うと、そのハンバーガーがめちゃくちゃ美味かったんです。

一度、成功すると自信がついて、2回目、3回目と買いにでるようになります。また行動も大胆になり、出る時は塀をよじ登っていたのですが、戻る時は正門の扉を素早く開けて校舎に戻るようになっていました。

勿論、弁当のない日、限定ですから1回ごとの実施は1か月以上あいていたはずです。

まあ、悪い事はいつまでも続かないのが世の常ってやすです。

何回目かのハンバーガー買いの帰りに校門明けて入った瞬間、隠れていた場所から先生が出てきて、そのまま職員室へ直行。絶対誰かがチクったんでしょうね。

たっぷりしぼられました。二度と昼休みに外に出ないと約束させらて、これ以降出られなくなりました。

この事件が何年生の時だったか覚えてないんです。

一人での単独犯だったので他に真似する生徒もなく、先生達しか知らない事件です。

確かに昼に外に出て良いという中学はないでしょう、でもね、朝パンの注文を忘れた生徒の救済策は何かあっても良かったのではないかと思うんです、みなさんはどう思います?

忘れる奴がいけないから、昼抜きが正しいですか?

こんな時は我らが団長ならどう考えるのか。そこで団長に聞いてみました。

団長曰く

「学校の規則は学校内における憲法であり、校内における最高法規である。法順守の立場なら校外に出ていくことはまかりならぬ、それが法であり、法により秩序が保たれているのである。学校内の秩序は校内規則により保たれており、これを破るものは法により処罰される。法による支配の原則をまずは頭に叩き込んでくれ。学校の規則は流れるような美しさと躍動感が必要なんだ。」・・・・躍動感とかこの辺になるとあっしにはよくわかりやせんぜ団長。

団長はさらに「しかし人道的見地に立てば、食べ盛りの生徒に昼を食べさせないのは児童虐待であり、ただちに児童センター等に報告するべき案件である。つまり例外のないルールはないんだ」。

「わかるか、私が何を言いたいのか」・・・・うーん、ちとわからない

「みんなまずは頭を使え」。・・へーいわかりやした。

「それでも駄目なら答えは簡単だ。」

「最も早い解決策は教師に金を渡すことだ、袖の下を使えば全て解決やで、頭は使わなくていいから、金使え、地獄の沙汰も金次第やで。ただし、正義感に燃えている熱血教師は駄目だ、ギャンブルや酒におぼれていてサラ金にどっぷりつかっている教師を狙うんだ」

さすがです団長、全て金で解決しようとする腹黒さに団員みんなしびれてしまいまっせ

「団長、お主も悪やのう」こんな感じでやんすね

んじゃ またね