ムットン調査団244、一冊の本3

各位

前回はM君の結婚式によばれたところまででしたよね。

教会式の結婚式にも何回は出たことはあったので、教会で式を挙げることは特に何とも思っていませんでした。

結婚式が始まり、ん?と思ったのは新郎、新婦ともにクリスチャンネームで神父に呼ばれているんです。

今まで教会で式を挙げた友達はいましたが新郎新婦が神父からクリスチャンネームで呼ばれるのは初めて見ました。

もしかしてMはクリスチャンにでもなったのかなあ。奥さんになる人がクリスチャンでMも、奥さんの影響でクリスチャンになったのかもしれない。

そんな疑問が式の最中にずっと頭をよぎっていました。

結婚式だけのために、にわかクリスチャンになって式をあげる場合もあるので、式が終わるのをまってM君をつかまえました。

「Mよ、おまえクリスチャンになったのか?」私は聞きました。

するとMは「そうだ今俺はクリスチャンだ」と言いました。

Mの答えは簡単に言うと「大学で退廃的な生活を送っていて、何もやる気がおこらず、このまま駄目になっていくんだろうと思っていた時、たまたま1冊の本を読んだら、生まれ変わったと。」

そうです、その本、前回高校生Aが読んだ本と同じだったんです。私が受けた衝撃わかりますか?私の知り合いが二人も同じ本で人生に生きる意味を見いだして、敬虔なクリスチャンになっているんです。これは、私が正直ものすごく驚きました二人目ですよ。

結婚式の帰りに本屋により、久しぶりにその本を買って読みました。

しかし、結果は前回と同じで、やはり私は全く感動しません。

その後も2回くらい読んだけど何も変化なしです。

やはりその本を読む時のその人の精神状態とか、何かが特定の人の心を強く捉えるんでしょうかねえ。

それにしても、すごい本です、私の知り合いを二人も敬虔なクリスチャンにしたんですから。

たまたま偶然、私の知り合いの二人が同じ本を読んで人生の生き方を変えたということです、私には衝撃的でした。

 

そして一気に時は数十年流れ、この本の話も忘れかけていた時です、都政新報(我々の業界紙です)に私を変えた1冊というシリーズがあり、その中で都の課長(女性)が大学時代にまたも、この本を読み、何か大きなものに生かされているように感じ、毎日を真剣に真っ当に生きないといけないと思ったと書いてあったんです。

この女性課長はクリスチャンにはなっていませんが、私を変えた1冊だと言っているので、自分の知り合いの友達二人ほどのインパクトはありませんでしたが、やはりこの本に感動する人がいることを再確認しました。

早速、まわりの人たちこの話をすると、ある男性がすぐに、この本を読みはじめものすごく感動した、凄まじいインパクトだと、クリスチャンにはなりませんでしたが、かなりの衝撃があったみたいです。最もそれ以外の人は私と同じで何も感じなかったみたいです。

異動して、今の部署でこの話をしたら、若いF君はすぐ本を読み、すごい感動したと言っていました。そうしたらその小説を映画化したDVDを持っている職員が、たまたまいて、私に見てくださいともってきたのです、私は借りて見たのですが、やはり私は特に感動することなく何も感じませんでした。

そのDVDを若いSさんに貸したらDVDをみて感動したと言っていました。

小説もDVDもどちらも同じなのですが、時代背景が古いんです。

ただし、この本は実話を元にした小説です。

20人読むと1人が感動するかもしれないくらいかなあ、ほとんどの人は全く感動しないと思います。

その本を読むと、なぜか特定の人の心を強くうつみたいです。何が人生を変える程の力があるのかは、私にはわかりません。何しろ私は全く感動しなかったので。

私の知り合いで、この本を読んだ大半の人は私と同じような感想でした。

たまたま私の知り合いが二人も同じ本で人生が変わってしまったという偶然が起きただけなのかもしれません。

私は合計で5回くらいは読みましたが、毎回同じで特に感動しませんでした。

でも、実際に一冊の本が二人の人生を変えたんですから、素晴らしいじゃありませんか。

その本を早く教えろですか  わかりました

三浦綾子「著」塩狩峠  です

私は宣教師でもなければ、伝道師のペテロやパウロでもありません

もちろん、クリスチャンでもありません、若いころにクリスチャン・ディオールのオーディコロンを使ったことはありますが。

読む読まないは皆さんの自由です。さあ、どうしますか?