ムットン調査団141(84、偽善者をやめた合コン)

各位

みなさん合コンって参加したことありますか?

私は学生時代に合コンを結構やりました。

そんな中で、ある合コン以降、私は合コンでの偽善者をやめました。

その日もいつものように5対5くらいで女子大と合コンをしました。

語弊がある言い方かもしれませんが4人はまあ、可愛い感じの女性でしたが、一人だけ私にとっては、あまり魅力を感じない女性がいました。誰もその女性に話かけないんです。

そのうち、みんな席を変えたりして、個別に話を始めてぐちゃぐちゃになります。

当然可愛い女性の所には複数の男がいたりして。まあ、いつもの光景と言えば、いつも通りです。

ただ一つ違ったのは、一人の女性だけは誰とも話さずポツンとしていたんです。

せっかく合コンに来たのに、これじゃあつまらないだろうと思って残り時間が20分くらいになった時、私はあえてその女性の横に座り話をしました。

普通の話をしただけです、特段に誤解を生じる話も絶対にしていません。

そして、合コンは終了時間となりお開きとなりました。

この後、誰か気に入った女性や男性がいた場合に幹事を通して打診したり、または当日気に入ったもの同士で既に電話番号の交換が済んでいる場合も結構あります。

当時は携帯電話なんかありませんから、一家に一台電話があるだけで、着信拒否も留守番電話機能もありません。

その合コンが終わって1週間くらいしたら突然最後に話した女性から電話がかかってきたんです。

これルール違反です、私の了解なく電話番号を幹事同志で教えちゃったんでしょう。

その女性の名前は全く思い出せません。(仮称)田中さんにします。

田中さんは、私にストレートに付き合って欲しいと言ってきたんです。

この時、私も彼女がいるから無理ですと言えば、そこで話は終わったんだと思いますが、ストレートに言うと傷つけると思って「今は誰とも付き合いたくないんです、だから田中さんとも付き合うつもりはないんです。」と言いました。

これで、伝わると思ったんです、私に気持ちはないことが。

でも、伝わらなかったんです。その日から毎日、電話がかかってきたんです。

毎回、誰とも付き合う気はないことを伝え、あとは少し世間話くらいで、あっさりと電話を切るんですが、とにかく毎日電話がきます。

一か月くらい続いたので向こうの幹事の女性に電話をかけました。

まず、勝手に私の電話番号を教えたことで毎日電話がかかってきて困っている事。誰とも付き合いたくないと言ったけど、それでも毎日電話がかかってくるので、私に彼女がいることも伝えて電話をかけてこないように頼みました。

幹事の女性は、「わかりました伝えます」と言うので、これで一安心だと思いました。

やっと電話がかかってこなくなる、一か月長かったなあなんて思いながらほっとしていました。

ところが、翌日も普通にかかってきたんです。まだ幹事の女性も昨日の今日だから伝えてないんだな、伝えると言ったんだから、あと少し待つかと思っていたのですが、何日たってもずっとかかってくるんです。

田中さんは、断ったのを知っているのに何もなかったように毎日電話をかけてくるんだろうか、少し私も混乱しました。

また、幹事の女性に電話をして「まだ毎日電話があり困っているんですが、ちゃんと伝えてくれましたか?」と確認したら。

幹事の女性が「やっぱり言えない、田中さんは今まで合コンに出て自分から電話したのが今回が初めてだった。勇気をふりしぼって彼女が初めて電話したのに彼女が可哀そうで言えない、悪いけど断るなら大〇さんが自分で言ってください」

何てこった、結局俺がはっきり言わないとこの電話は終わらないわけだ。

最初の電話から二カ月連続でかかってきた日、なんて言ったかはっきりとは覚えてないけど、申し訳ないけども貴方と付き合うつもりはないんです。だからもう電話はしないで欲しいという事を言ったような気がします

そして、翌日から電話がこなくなりました。

二か月、毎日電話がかかってきたけど、やっと田中さんからの電話がなくなりました。

これで田中さんとは完全に切れたと思ったんです。

その直後に私のところに田中さんから手紙がきて「心身ともに疲れたので田舎に帰ります」と書いてあったのを、覚えています。

夏休みでも冬休みでもないのに田舎に帰る?授業はどうする?大学は辞めるのか?

まさか変な事考えてないよな。これは結構心配しました。

もし、最悪の事が起こったら私のせいなのか?

私はそんなに悪い事をしたのか?向こうの幹事さんにも電話しました。

幹事さんも突然田中さんが実家に帰ったのでビックリしている。何かあったら連絡をくれるとのことでした。

スッキリしない気持ちのまま一か月くらいが経ちました。

そんな、ある日、田中さんが東京に戻って来ましたと、また電話がかかってきました。生きていたので安堵しましたが、やけに元気そうな感じでした。

それから、また電話が毎日かかってくるんです。

これは、困りました。強く電話をしないでと言って、また実家に帰られても困るし、でも言うべきことは前にしっかり伝えてあるし、田中さんは、いったいどういう心理状態で電話をしているんだろうか。私のスタンスは変えずにいました、それから一か月くらい電話が続いて、やっとかかってこなくなりました。

何かがあって、電話がこなくなった訳ではないと思います。

私があの合コンで、同情心から彼女と20分だけ話をしたら、彼女に誤解を与えてしまい結果としてお互いに消耗して疲れてしまったという話です。

あの時以来、私は合コンで偽善者になる事をやめました。